第54回実技1 問4

(1)

①逆転層の上端は790hPaです。問題文から、850hPaは高度1500mで、1hPaあたり10mの高度差ということなので790hPaは850hPaより600m高いので2100mとなります。気温は1℃です。

その下の一番気温が低い高度ですが、865hPaなので、同様にして1500mより150m低いため、高度1350mで-3℃です。

図10名瀬のエマグラムと図5の館野のエマグラムを比較してみます。

問題の指示通り、逆転層の上端の気温と、850hPa~地上付近の気温について考えます。

まず逆転層上端の気温は名瀬も館野も約1℃です。

つづいて850hPa~地上付近の気温ですが、名瀬は-3~1℃、館野は-1~6℃と名瀬のほうが気温が低い層となっているのがわかります。これらをまとめると

逆転層上端付近の気温はほぼ同じだが、850hPaから地上にかけての気温は低下している。(43字)

(2)

上下の層に比べて比較的受信強度の強い層ですが、2.4km付近でやや濃いめのオレンジ色が目立ち、受信強度が強く、ブライトバンドが解析されています。

また、このときの降水粒子の形態の特徴に関しては、学科の復習となります。大きい降水粒子は電波を反射しやすいため、反射波の受信強度は大きくなります。また、氷よりも水のほうが反射しやすい特徴をもっています。ブライトバンドが解析されている層では、比較的大きい降水粒子である切片の表面が融解し、水に覆われることで上下の層に比べて電波を反射しやすく、観測される電波強度が大きくなります。つまり、ブライトバンドは、上層の氷点下の空気中の氷粒子が、落下中していく際に、下層の0℃付近の空気によって、融解し始めている層となります。

よって、0℃層付近で、雪片が融解しながら落下している。(23字)

(3)

12時~15時の間で風向が変化しているのは、高度0.9kmと1.5kmの層となります。また、問題文の指示の通り、凍雨となった原因である気温が低下と結びつけます。

気温低下と関係する風向といえば、北よりの風となります。逆に南よりの風は気温上昇の要因となります。12時から15時にかけて、高度0.9kmでは東よりの風が徐々に北よりに変化しており、高度1.2kmでは南よりの風が、徐々に東よりの風に変わっています。北風成分が増え、南風成分が減ることで気温の低下の原因となっていることがわかりますので

0.9kmの風が東から北東に変わり、1.2kmの風が南から東に変わっている。(38字)

(4)

降水量の合計は

0.5+1+1+1.5+1.5+1.5+2+0.5=11.5mm

降雪量は

1+2+3+2+2=10cm

よって雪水比cm/mmは

10/11.5=0.87cm/mm

小数第一位まで求めると0.9cm/mm

(5)

地上天気図の等降水量線は10mmごとに引かれていますので、色をつけると下記のようになります。

水戸は20mmと10mmの間にありますので、30日9時までに予想される降水量の最大値は、問題の指示通りに答えると20mmとなります。

降雪量(cm)は、降水量(mm)×雪水比(cm/mm)で求めることができます。まず30日0時から9時の降水量を求めます。問題文では①で求めた20mmから、29日21時から24時の観測された降水量を引いた値を、30日0時から9時の降水量とするとのことです。

29日21時から24時の合計降水量は5mmなので、30日0時から9時の降水量15mmとなります。これが雪として降った降水量と言うことになりますので、

15(mm)×0.7(cm/mm)=10.5(cm)

問題文より整数とすると11cmとなります。

前問より水戸の12時間降雪量は、11cmと求まりましたが、問題文より10cm以上の降雪は、大雪警報です。