気象予報士試験を受験しようと思ったとき、まず気になるのが「いったい何時間くらい勉強すれば合格できるのか」ということではないでしょうか。
結論からいうと、必要な勉強時間にはかなり個人差があります。
私の場合は、仕事との両立のためまとまった時間が取れなかったため、毎日の勉強時間は短かったのですが2年ぐらい勉強しました。試験自体は実技まで含めて1回で合格しました。
どのくらいの勉強時間が必要?
一般的には、初めて気象を勉強する人であれば、合格までに500~1000時間程度を見ておくとよいと思います。
もちろん、これはあくまで目安です。
高校や大学で地学・物理を勉強していた人、気象関係の仕事をしている人であれば、もっと短い時間で合格できる可能性があります。一方、数学や物理に苦手意識がある人は、一般知識の基礎から勉強する必要があるため、時間がかかります。文系でも合格できるはずです。
特に実技試験まで一発で合格しようとすると、学科試験だけを突破する場合よりもかなり多くの勉強時間が必要になります。
私ならこのくらいを目安にする
私はおそらく500時間ぐらいの勉強時間だったと思います。
これから勉強を始める人なら、次のようなイメージで考えると計画を立てやすいと思います。
| 勉強時間 | イメージ |
|---|---|
| 300~500時間 | 気象の基礎知識がある人 |
| 500~700時間 | 学生時代さまざまな学習知識がある人 |
| 700~1000時間 | 初学者がしっかり取り組む場合 |
| 1000時間以上 | 苦手分野が多い場合 |
ただし、「1000時間勉強したから合格できる」というものではありません。
例えば、参考書を何度も読み返して1000時間使うより、500時間勉強して早い段階から過去問を解いたほうが合格に近づくこともあります。
最初のうちは勉強時間を気にしすぎない
勉強を始めたばかりのころは、1時間勉強してもほとんど進んでいないように感じることがあります。
私も最初は「こんなに難しい内容を全部覚えられるのか」と思いました。
特に、
- 気圧傾度力
- コリオリの力
- 地衡風
- 温位
- 相当温位
- 断熱変化
- エマグラム
などは、初めて見るとかなり難しく感じます。
しかし、一度理解すると、その後の問題で何度も登場します。
そのため、最初の1~2か月は「勉強時間を稼ぐ」というより、「わからないものをわかるようにする」ことを意識したほうがよいと思います。
学科試験と実技試験で勉強時間は違う
気象予報士試験では、学科試験と実技試験で勉強方法がかなり違います。
学科一般知識
一般知識は、最初に時間をかけて基礎を理解することが重要です。
特に熱力学や大気力学は、最初は難しく感じますが、一度理解してしまえば似た問題に対応できるようになります。
個人的には、一般知識については「参考書を読む→問題を解く→わからない部分に戻る」という流れが効率的だと思います。
学生や社会人であれば、通勤・通学時間に参考書を読んだり、スマホのアプリなどで学習を進めることが効率的です。
学科専門知識
専門知識は一般知識よりも暗記する内容が増えます。
気象観測、数値予報、気象衛星、レーダー、予報、気象災害など、覚えることがかなり多いため、直前まで少しずつ復習するのがおすすめです。
専門知識は過去問との相性が非常に良く、「この数字はよく出る」「この違いは何度も聞かれる」ということが見えてきます。
私は一般知識と同じく、スキマ時間を効率的に使いました。
実技試験
一番時間がかかるのは、やはり実技だと思います。
実技は単純な暗記だけでは解けません。
天気図やエマグラム、衛星画像などの資料を読み、そこから気象現象を判断して、限られた字数で説明する必要があります。
そのため、実技については「何時間勉強したか」より「何題解いたか」を重視したほうがよいと思います。
これが私は一番苦労しました。過去問演習は時間を計らないと意味がないのでスキマ時間にはなかなかできないのが実技試験です。
また、使う資料も多いので学科試験のように電車で学習を進めることが難しい項目です。
社会人なら1日2時間でも十分狙える
仕事をしながら受験する場合、毎日4~5時間勉強するのはなかなか難しいと思います。
私なら、
平日:1~2時間(スキマ時間含む)
休日:2~3時間
くらいを目安にします。
これなら1週間で10~15時間程度になります。
1年間続ければ500~700時間程度になりますから、初学者でも十分に合格を狙える勉強量です。
実際にはこんなに時間が取れなかったため私は2年ぐらいかかりました。
もちろん、忙しい時期に毎日勉強できなくても問題ありません。
むしろ重要なのは、数日間まったく勉強しない状態をできるだけ作らないことだと思います。
実技試験はテクニックを養う必要があるので、数日勉強しないと腕が落ちますので継続的に学習してください。
「毎日30分」でも意味がある
仕事が忙しく、今日は30分しか勉強できないという日もあります。
そういう日は、30分だけでも過去問を1~2問解く、暗記項目を確認する、といった勉強をしておくとよいと思います。
気象予報士試験は、一気に勉強して終わるタイプの試験ではありません。
昨日覚えたことを今日忘れ、先週理解したことが今週には少し曖昧になる、ということを何度も繰り返します。
だからこそ、少しずつでも継続することが大切です。
勉強時間より「過去問を解ける状態」を目標にする
勉強時間を目標にすると、
「今日は2時間勉強したからOK」
となってしまいがちです。
それよりも、
「今日は過去問を10問解いた」
「エマグラムの問題を3題解いた」
「台風に関する論述を覚えた」
というように、具体的な成果を目標にしたほうがよいと思います。
特に実技試験では、過去問を解いていると「またこのパターンが出てきた」と感じることが増えてきます。
この感覚が出てくるようになると、かなり力がついてきた証拠です。
合格までの勉強時間は「貯金」と考える
気象予報士試験は、一度勉強したことが無駄になりにくい試験だと思います。
例えば、学科一般知識で勉強した温位や気圧傾度力の知識は、実技試験でも使います。
専門知識で覚えた気象衛星やレーダーの知識も、実技で役立ちます。
そのため、最初のうちはなかなか点数が伸びなくても、勉強した知識が少しずつ積み上がっていきます。
私自身、ある時期から過去問を解くスピードが急に上がった感覚がありました。
それまでは一つ一つの問題について「これはどういう意味だろう」と考えていたのが、勉強を続けることで「この問題はあのパターンだな」と判断できるようになったためです。
まとめ
気象予報士試験の勉強時間は、初学者なら500~1000時間程度を一つの目安にするとよいと思います。
ただし、必要な時間にはかなり個人差があります。
大切なのは、
- 最初は基礎をしっかり理解する
- 早い段階から過去問に取り組む
- 学科と実技で勉強方法を変える
- 毎日少しずつでも継続する
- 勉強時間ではなく「何ができるようになったか」を見る
ということです。
気象予報士試験は、短期間で一気に仕上げるより、半年、1年と時間をかけて知識を積み上げていくほうが向いている試験だと思います。
「1日2時間しか勉強できない」と考える必要はありません。1日2時間を1年間続ければ、それだけでもかなりの勉強量になります。
焦らず、まずは今日の1時間から始めてみてください。
