気象予報士試験の「学科(専門知識)」は、観測や数値予報、防災気象情報など、実際の気象業務に関する知識を問う試験です。
一般知識が「気象現象の仕組み」を理解する科目であるのに対し、専門知識は「気象庁ではどのように観測し、どのように予報を発表しているのか」を学ぶ科目です。
暗記する内容が比較的多く、最初は苦手意識を持つ人も少なくありません。しかし、出題パターンは毎回ある程度決まっており、過去問を繰り返し解くことで十分に得点できる科目です。
一般知識の試験と並び合格できないと、どんなに実技試験の出来が良くても採点が行われないため、重要な科目となっています。
このページでは、専門知識の出題範囲や勉強法、おすすめの教材、過去問の活用方法について紹介します。
学科(専門知識)の出題範囲
専門知識では、主に次のような内容が出題されます。
| 分野 | 主な内容 |
|---|---|
| 気象観測 | 地上気象観測、高層気象観測、気象衛星、気象レーダー、アメダスなど |
| 数値予報 | 全球モデル、メソモデル、局地モデル、データ同化、アンサンブル予報など |
| 各種予報 | 短時間予報、天気予報、週間予報、季節予報などの特徴や発表方法 |
| 防災気象情報 | 警報・注意報、特別警報、キキクル、各種防災情報 |
| 予報の検証 | 適中率、スレットスコアなど予報精度の評価 |
| 気候 | エルニーニョ・ラニーニャ現象、異常気象、季節予報との関係 |
内容は多岐にわたりますが、実際には毎回よく似たテーマが繰り返し出題されています。
近年は、防災気象情報やキキクル、線状降水帯に関する問題など、最新の制度変更を反映した出題も増えています。そのため、古い参考書だけに頼らず、気象庁が公表している最新の資料にも目を通しておくことが大切です。
問題数と合格ライン
- 問題数:15問
- 試験時間:60分
- 合格基準:おおむね11問以上の正解(難易度により補正あり)
一般知識と同じ配点・試験時間ですが、専門知識は暗記問題が多いため、知っていれば短時間で解ける問題が多い一方、知らない問題は考えても答えにたどり着けないことが少なくありません。
よく出るテーマ
専門知識では、次のようなテーマが毎回のように出題されています。
- 数値予報モデルの種類と特徴
- アンサンブル予報
- 気象衛星(可視・赤外・水蒸気画像)の特徴
- 気象レーダーとドップラーレーダー
- アメダスや高層気象観測
- 警報・注意報、防災気象情報
- キキクル(危険度分布)
- 予報精度の評価方法
- 季節予報やエルニーニョ・ラニーニャ現象
特に気象衛星やレーダー画像は、実際の画像を使った問題が頻繁に出題されます。
また、防災気象情報は制度改正が行われることもあるため、最新の運用内容を確認しておくことが重要です。
おすすめ教材
私が専門知識の勉強で使用した教材は、それほど多くありません。
| 教材 | コメント |
|---|---|
| らくらく突破 気象予報士 かんたん合格テキスト 学科専門知識編 | 私が使用したメインの参考書です。基礎を学ぶには十分ですが、出版から年数が経っているため、防災気象情報や数値予報、気象衛星など一部の内容は最新の制度と異なる場合があります。制度変更があった部分は気象庁の資料で補うことをおすすめします。 |
| 気象庁ホームページ | 防災気象情報、予報用語、各種予報の発表方法など、最新の情報を確認できます。専門知識では制度改正が出題されることもあるため、定期的に目を通しておくと安心です。私はほぼ毎日気象庁HPを開いて予報に触れるようにしていました。 |
| 気象観測の手引き | 気象庁が公開している資料です。観測機器の仕組みや観測方法が詳しく解説されており、試験でも扱われる内容が多く含まれています。 |
過去問の活用方法
専門知識も、過去問演習が最も重要です。
目安としては、10年分程度を繰り返し解くことをおすすめします。
300問ほど取り組めば、毎回似たようなテーマが出題されていることが分かるはずです。
過去問を解くときは、正解したかどうかだけではなく、
- 間違えた問題
- 正解したものの根拠を説明できない問題
を重点的に復習しましょう。
専門知識は選択肢の文章が非常によく似ています。
「何となく」で正解した問題は、本番では逆の選択肢に惑わされることがあります。
選択肢ごとに、「どこが正しく、どこが誤っているのか」を説明できるようになるまで復習することが大切です。
当サイトでも、専門知識の過去問解説を順次掲載していく予定です。
まとめ
専門知識は、一般知識より暗記する内容が多い科目です。
その一方で、出題範囲はある程度決まっており、繰り返し学習することで着実に得点力を伸ばすことができます。安定して13点以上取れるようになるとよいでしょう。
また、日頃から天気予報や気象庁の発表資料を見る習慣をつけると、参考書だけでは覚えにくい内容も自然と身についていきます。
制度改正や防災気象情報は更新されるので、最新情報を確認しながら過去問を繰り返し解くことが合格への近道です。
このサイトでは、専門知識で頻出となるテーマや過去問の解説も順次公開しています。試験対策にぜひ役立ててください。
