(1) 帯状の上昇流域
① 上昇流域と強風軸
図7の3列の上昇流域はおおむね下記の範囲となります。

この上昇流域を図5に重ね合わせて、強風軸を解析すると下記のようになります。

強風軸は正の渦度域の南縁の渦度0ラインを通るのが基本なので、これを目安に解析しています。するとそれぞれの強風軸が東経135°の経線と交わる点に最も近い等高線は、低い順に、5160m、5460(5400)m、5640mとなります。
② 前線と上昇流域
問1(3)より、図1の23日21時の渡島半島付近の前線(北側の前線)は、下の図のとおり、850hPa面では、-9℃の等温線に沿っており、日本の南の前線(南側の前線)は9℃の等温線に沿っていることがわかっています。

24日9時の図7に当てはめて考えてみます。
北側の前線は-9℃の等温線、すなわちaの上昇流域に対応します。一方で、南側の前線は9℃の等温線に対応するため、cの上昇流域に対応します。
(2) 低気圧の解析
① 低気圧と鉛直流の分布
千島近海の低気圧はこちらです。

これを図7と重ね合わせます。

鉛直流の分布だけを述べればいいので、
中心の北側で強い上昇流域、南西側で強い下降流域となっている。(30字)
となります。最盛期を過ぎた低気圧は、乾燥した下降流が低気圧の南側を回り込んで中心に入るようなかたちとなるので、今回の鉛直流分布パターンのようになります。
② トラフの解析
まず、問題となっている図4(23日21時)ではなく、図5(24日9時)を見ていきます。この時間帯の低気圧は①より最盛期を過ぎていそうなので、低気圧を少し追い越したあたりにトラフがあるのではないかと見ていきます。

低気圧中心のやや北側に正の渦度域が尾根のようになっている部分があるのでそこをトラフとします。東経130°付近に等高線の曲率が大きい部分がありますが、このトラフは低気圧と離れすぎているので関係ありません。
これを踏まえてこの12時間前である問題の図4を見てみます。

図5よりも少し南西側(強風軸の風上側)に正の渦度域の尾根がありますのでこれをトラフとします。東経140°と交わるのは正の渦度極大点(+233)付近なので5160mもしくは5220mとなります。
③ 前線の作図
24日9時の低気圧は、最盛期を過ぎているので閉塞前線を伴っているものと考えて前線を解析します。

等温線集中帯南縁と風の風速シアーをもとに前線を解析します。等温線集中帯が低気圧中心から離れ、中心付近で等温線が上に凸となりくさび形に入り込んでいますので、その部分は閉塞前線でつなぎます。また閉塞前線の南西側は、北東側に比べて温度が高いため、寒冷前線は閉塞したのち、温暖前線のうえに乗り上げるような形「温暖型閉塞前線」となります。よって「入」の形のような前線となります。
850hPaの相当温位集中帯と風向のシアーをもちいて、下記のように修正します。

さらに、気圧の谷を通るようにして、風向のシアーを区切るように整えると下記のように前線を作図することができます。









