気象予報士試験は、受験者数が多く、合格率が低い試験として知られていますが、倍率ほど難しい試験ではないと考えています。
この記事では、近年の試験結果から「合格最低点」と「合格率(倍率)」の推移をまとめています。
🔎 試験の基本情報(おさらい)
試験区分 | 配点 | 合格基準(難易度による調整あり) |
---|---|---|
学科・一般知識 | 15点 | 11点以上 |
学科・専門知識 | 15点 | 11点以上 |
実技試験1・2 | 100点✕2 | 70点以上(1・2の平均) |
- 学科は一般知識と専門知識の両方合格しないと実技は採点されない
- 学科で合格した科目は1年間(次回以降2回分)免除される
📊 合格最低点と倍率(第41回〜第63回試験)
実際の合格最低点は、難易度による調整によって、基準より低くなる場合が多々あります。
特に実技については合格最低点が60点台になることがほとんどです。
基準より高くなることは、今のところないようです。
回数 | 年度-回 | 学科一般 | 学科専門 | 実技 | 合格率(%) |
63 | R6-2 | 10 | 10 | 60 | 6.0 |
62 | R6-1 | 10 | 10 | 66 | 5.8 |
61 | R5-2 | 11 | 11 | 69 | 6.2 |
60 | R5-1 | 11 | 10 | 66 | 4.8 |
59 | R4-2 | 11 | 10 | 65 | 4.8 |
58 | R4-1 | 11 | 11 | 68 | 6.0 |
57 | R3-2 | 10 | 11 | 62 | 4.9 |
56 | R3-1 | 11 | 11 | 65 | 4.2 |
55 | R2-2 | 10 | 9 | 63 | 5.6 |
54 | R2-1 | 11 | 11 | 70 | 5.8 |
53 | R1-2 | 10 | 10 | 63 | 5.8 |
52 | R1-1 | 11 | 11 | 68 | 4.5 |
51 | H30-2 | 11 | 10 | 66 | 4.7 |
50 | H30-1 | 11 | 10 | 67 | 5.4 |
49 | H29-2 | 11 | 10 | 64 | 5.8 |
48 | H29-1 | 11 | 11 | 63 | 4.9 |
47 | H28-2 | 11 | 11 | 68 | 4.9 |
46 | H28-1 | 10 | 10 | 63 | 4.1 |
45 | H27-2 | 10 | 10 | 70 | 4.5 |
44 | H27-1 | 10 | 9 | 66 | 4.0 |
43 | H26-2 | 9 | 9 | 61 | 4.2 |
42 | H26-1 | 9 | 11 | 60 | 4.9 |
41 | H25-2 | 9 | 10 | 64 | 4.0 |
📈 傾向とポイント
合格率は例年 4~7%前後
- 全体の合格率は安定していますが、年度によって若干の増減があります。
- 実技の対策をせず、学科だけ合格し、次の試験で実技合格を目指す受験者も多くいるため、試験の難易度以上に合格率が低く算出されています。
- 学科2科目を合格している受験者に絞れば、合格率はおよそ20%程度というデータもあります。
💡 どこを目標にすべきか?
- 学科試験は過去問を解いて安定して13点以上とれるようにするのを目標にするとよいでしょう。
- 特に学科試験に合格できないと実技試験を採点してもらえないためもったいないです。
- 実技試験は詳細な配点や正解の基準、部分点の考え方が不明なため、自分なりに少し厳し目に採点しながら70点以上とれるようにするとよいでしょう。
🔗 関連リンク
📚 まとめ
気象予報士試験は、誰でも受験できる試験(学歴や実務経験が不要)なので、受験者が多く、また科目ごとに段階的に合格を目指す受験者も多くいるため、難易度の割に倍率が高くなっています。基本をしっかりと身につければ必ず合格できる試験です。
合格最低点と合格率の傾向を把握し、自分の弱点分野を把握したうえで戦略的に学習することが重要です。