10日21時の鹿児島における実際の前3時間の気圧変化量は、図1より+0.9hPaであることがわかっています。しかしこの問題は、実際の気圧変化量を求めるのではなく、東シナ海の低気圧周辺の気圧配置が変わらずに、移動した条件のもとの想定を求めるものなので、+0.9hPaとしてはいけません。

まず、東シナ海の低気圧は15ノットの速さで東北東に移動しています。よって問題の条件からこの付近の気圧配置全体が15ノットの速さで東北東に動くことになります。つまり鹿児島の3時間前(10日18時)の気圧は、図1(10日21時)の鹿児島の地点からから東北東方向に45海里離れた地点の気圧となります。
北緯30°から40°の600海里地図上の距離が40mmなので、45海里は地図上で3mmとなります。またこの付近の東北東ー西南西方向の等圧線4hPaの間隔は22mmなので、鹿児島から3mm(45海里)東北東に離れた地点は4hPa×3mm/22mm=0.54hPaの気圧差があることがわかります。
よって、3時間前の方が気圧が高かったので、-0.5hPaが正解です。-0.6hPaも別解です。