第60回実技1 問2(2)

千島近海に進むと予想される低気圧中心をで示します。

トラフAが5160mの等高度線と交わる点と地上低気圧中心の地図上の距離は17mmです。北緯40°から50°の1111kmの地図上の距離が36mmなので、実際のトラフと低気圧の距離は、

1111km×17mm/38mm=497kmとなりますので、100km刻みで位置関係を答えると

トラフAの北東500kmとなります。

トラフBについては明らかに低気圧の中心同位置です。

②低気圧の盛衰に関する問題なので、地上低気圧中心とトラフの位置関係について確認します。トラフが地上低気圧中心の西側(低気圧がトラフの進行方向の前面)にあるときに低気圧は発達します。

まず初期時刻です。トラフの位置を図1に落とし込むと、低気圧トラフBの前面にあります。

こちらは12時間後です。低気圧はひとつになり、トラフAの前面にあり、トラフBの真下付近に予想されています。つまり初期時刻から12時間後までは、低気圧はトラフBの前面で発達し、12時間後以降はトラフAと結びついて発達することになります。まとめますと、

2つの低気圧は、初めの12時間はトラフBの進行方向前面で発達し(1つにまとまり)、その後の12時間はトラフAの進行方向前面で発達する。(72字)

等温線集中帯の南縁を通すように、前線を解析します。等温線が低気圧の中心に向かってくさび形に入り込んでいるので、閉塞した低気圧であることがわかります。気圧の谷を通すように前線位置を微修正すると以下の図のようになります。