第59回実技2 問2(2)

①まず風向に平行した温度傾度を求めます。最初に点Aと点Bの基準となる長さを求めます。実際の距離は同じでも、緯度が高いほど地図上の距離は短くなります。

次にこの基準の距離を元に、風向に平行した方向の等温線の間隔を求めます。まず点Aからです。

点Aでは等温線の間隔3℃あたり、地図上で6mmということがわかります。北緯40°から50°が38mmですので、風向に平行した方向の3℃あたりの実際の距離は95海里であることがわかります。

風速が40ノットであるため、この95海里(=3℃)を2.4時間で移動します。よって、1時間あたりの気温変化は3℃/2.4h=1.3℃/hです。風向は気温の高い方から吹いているので、+1.3℃/hとなります。

次に点Bです。同様にして風向に平行した等温線の間隔は71海里です。風速は25ノットですので、3℃の気温差を2.8時間で移動します。1時間あたりの気温変化は3℃/2.8h=1.1℃/hです。こちらは点Aとは逆に寒気移流なので、-1.1℃/hとなります。

②これは図を読み取るだけの問題です。

それぞれの点から半径300海里の円をかきます。緯度10°が600海里なので、その半分ぐらいの円をかきます。この範囲内の点Aの上昇流の最大値は、-45hPa/hです。点Bの下降流の最大値は+18hPa/hです。