
①低気圧は10ktで東北東に移動していることが前問よりわかっています。つまり問題の低気圧は3時間前には、現在より30NM西南西に位置していたことになります。緯度1°あたり60NMと定義されていますので、低気圧の移動距離30NMは緯度に換算すると0.5°です。
②低気圧が10ktで東北東に移動していますので、周囲の等温線も10ktで東北東に移動していることになります。これらは、前問と同様にして30NM西南西に位置していたことになります。
緯度20°から30°の600NMにおける地図上での距離が40mmなので、周囲の気圧分布は地図上で2mm西南西に位置していたことになります。
図に示した色の濃い線が3時間前の等圧線の位置ですが、赤丸で示した名瀬の位置は1016hPaと1020hPaの等圧線の間の1020hPaよりにあります。定規を使って正確に按分して気圧を求めると1018.0hPaとなります。
一方で現在の等圧線は薄い色で示していますが、同様にして気圧を求めると1017.5hPaとなります。
気圧の変化量は-0.5hPaです。
③図1より名瀬の3時間前からの気圧変化量は‐4.2hPaであり、前問の移動による気圧変化量の-0.5hPaを除けば、低気圧の盛衰による気圧変化量は、3時間あたり-3.7hPaとなります。低気圧は発達しているか急速に発達しているということになります。
問題の条件より、この気圧変化量が今後も続くということであるので、今後12時間での気圧変化量は-15hPa程度となります。このレベルの気圧変化量は低気圧が急速に発達していると言えます。どこからが急速かというのは難しいところですが、過去問を解いていると、低気圧の時間変化に関する問題が多々あるので、このぐらいの気圧変化量であれば急速な低気圧発達と言えるだろうということがわかってくると思います。