第65回気象予報士試験 実技1 問6【過去問解説】

(1) 台風の移動経路

学科試験でも頻出ですが、台風通過時の風向の変化は、台風の進行方向右側では、右回り(時計回り)の変化、進行方向左側では左回り(反時計回り)の変化となります。

図12よりの台風が潮岬に最も接近した4:30前後の風向の変化をみると、北よりから西よりへと左回りの変化となっているので、潮岬は台風進行方向の左側となります。台風はおよそ北方向に進行していますので、潮岬は台風中心の西側にあるということになります。よって問題文のとおり主語を逆転させると台風の中心は潮岬の東側を通過したことになります。

理由は上述のとおりで、20字程度に簡潔にまとめると、

風向が反時計回りに変化したため。(16字)

(2) 台風と気象状況

①最接近した4:30頃は気温と露点温度の差(=湿数)が大きいです。よって比較的相対湿度はい(乾燥している)と言えます。

②台風の中心付近で降水や風が弱くなる原因といえば、台風の眼です。

③風速10m/sとなっている点は、2:50~6:00です。ここで190分(3時間10分)としてはいけません。

グラフで表されている風速は前10分間の風速です。2:50の点は2:40~2:50の風速を表しているので、実際に風速10m/sとなっている時間帯は、2:40~6:00の200分間です。実際にこの期間の観測の数も19点ではなく20点となっています。

④問5(2)で求めた台風の速度は北向きに20km/hでした。台風の眼が通過するまでに20km/hの速さで200分間(=3.33時間)かかっているので、20km/h×3.33h=66.6kmとなりますので、10刻みの整数で答えると70kmです。

⑤23:30に最大瞬間風速34m/sを記録しています。

⑥突風率は最大瞬間風速を平均風速で割ることによってもとめられます。最大瞬間風速を記録した23:30の平均風速は、15m/sですので34/15=2.26となりますので、0.1刻みで答えると2.3となります。

(3) 台風と気象状況

① 降水量の解析

①1時間降水量が最大となるのは、図の棒グラフ6本分の合計が最大となる範囲であり、上の図では、青で示した23時30分から0時30分の時間帯となります。このときの降水量は、5.0mm+4.5mm+4.5mm+5.0mm+6.0mm+5.5mm=30.5mmとなります。

23時30分から0時30分の降水量は030分の前1時間降水量です。

② 台風と気圧変化

台風の接近前の時間帯のほうが気圧が低く、また、降水量も多く、風も強いです。地形の影響がないとすれば、2時間の間に、台風中心が潮岬に近づいたことによる影響以上に、台風が弱まったと言えます。

よって、台風の勢力が急速に弱まったと言えます。