(1) 台風の時間変化

①図8左上の15日9時の図に、14日21時の台風の中心位置を図示しています。台風は、14日21時から15日9時にかけて北西に移動する予想です。
②15日9時から15日21時にかけても①と同様に図8右上より、北北西に移動する予想であることがわかります。地図上ではほぼ真上方向ですが、この付近は経線(南北方向)がすこし斜めになっていますので、北とはなりません。
③同様にして、15日21時から16日9時にかけては、北に移動する予想です。こちらも経線の傾きを考慮してください。
④⑤15日21時から16日9時の台風の移動の速さを求めます。図8左下より、地図上で12mm移動しています。北緯30°~40°の距離600海里が地図上で40mmであることを利用すると、実際の台風の移動距離は、
600海里×12mm/40mm=180海里となります。
12時間で180海里移動する速さは、180海里/12h=15ノットとなります。
次に、前の12時間の移動の速さ、すなわち15日9時から15日21時の移動の速さを求めます。
図8右上より、移動距離は同様に、
600海里×8mm/40mm=120海里となりますので、移動の速さは、10ノットとなります。
よって、15日21時から16日9時の台風の移動の速さは、その前の12時間よりも5ノット速くなります。
⑥等圧線の値を読み取る問題です。15日9時の中心気圧は図8左上より、1000hPaの内側に4本の等圧線があるので、984hPaとなります(等圧線は4hPaごとに引かれています)。同様に、15日21時については、2本の等圧線ですので992hPaとなります。よって8hPa上昇します。
⑦台風が弱まっている15日9時から21時の間に、この台風は上陸しています。上陸して台風が弱まる原因を書きます。台風は、海上から暖かい水蒸気を補給し、それが潜熱を放出しながら上昇することで、不安定性を維持しています。よって、上陸し、水蒸気の補給がなくなると弱まる原因となります。
⑧陸地は、海上と比較して地形の起伏があるため、その抵抗力を受けることで、台風は弱まる原因となります。この抵抗力は摩擦です。
(2) 台風の温帯低気圧化
台風は潜熱をエネルギー源としますが、温帯低気圧は温度傾度をエネルギー源とします。温帯低気圧は寒気の下降と暖気の上昇という構造となっているのです。
それを踏まえて700hPaと850hPaの特徴について答えていきます。まずは700hPaについてです。

上の図は16日21時の台風の中心からおよそ150海里の位置を示しています。

上の図は、700hPaの湿数の状況です。北半分は湿数3℃未満で湿っていますが、南半分は乾燥していることがわかります。

上の図は700hPaの鉛直流を示しています。領域の南西部分は上昇流となっています。
よって700hPaの特徴は、
中心の南~西側が下降流となり、南側が相対的に乾燥する。(27字)
次に850hPaの特徴についてです。同様に上の図から、領域の北西側で低温となっているのがわかりますので、中心の西~北側が相対的に低温となる。(18字)となります。
台風の中心の北西側から寒気が下降し、乾いた寒気が南側から中心に回り込んでいる状況を表しています。これは温帯低気圧の典型的な構造です。



