
①根室港に対して、低気圧中心が最も近いのは5時です。その次に近いのは4時です。よって4時から5時にかけて最も接近したと考えられ、答えはイです。
つづいて4時から5時の天文潮位の最大を求めます。

図9を読み取るとこの時間の潮位の最大は5cm刻みで符号をつけると+50cmとなります。
②

15日9時の根室港の気圧は図1の等圧線を読み取って約1010hPa。

最も根室港の気圧が低くなる16日5時の気圧は949hPaで、61hPa気圧が下がることがわかります。問題文にもある通り、1hPaあたり1cmの潮位変化となるので61cm潮位が上昇することになります。よって潮位の上昇量の最大値を10cm刻みで答えると60cmとなります。
③風による潮位の上昇は風が強いほど大きくなります。また、海から岸に向かって吹く風のほうが、岸側から海に吹く風よりも潮位上昇量が大きくなります。風速と風向について等圧線の間隔と低気圧性循環を踏まえた低気圧中心と根室港のいち関係をもとに考えてみます。
ページ一番上の図に示す通り、4時頃の根室港は、等圧線の間隔が比較的広いため風も比較的弱く、風向も台風の低気圧性循環を考えると岸に向かって吹く風ではありませんので、潮位の変動は弱そうです。
5時頃は等圧線の間隔が狭く、強い風が吹く予想で、風向も海側から向かって吹く風ですので、潮位の変動は大きくなります。
6時頃は風向は海側からとなっていますが、等圧線の間隔が5時頃よりも広く、風は少し弱そうです。
よって、強風による潮位の上昇量が大きい時間帯は5時前後であり、選択肢はイです。