気象予報士試験の第一関門、「学科試験(一般知識)」は、気象の基礎理論を問う分野です。高校地学レベルの知識から始まり、大学教養レベルの内容まで出題されます。
このページでは、一般知識の出題範囲・勉強のコツ・おすすめ教材・過去問対策の進め方までを詳しく解説します。
目次
- 出題範囲(一般知識)
- 問題数と合格ライン
- よく出るテーマと頻出パターン
- おすすめ教材・参考書
- 過去問の活用方法
- まとめ
1. 出題範囲(一般知識)
一般知識では以下の分野から出題されます:
分野 | 内容例 |
---|---|
大気の構造 | 大気圧・気温・湿度・気層構造など |
大気の熱力学 | ボイル・シャルルの法則、潜熱、エマグラム |
放射・エネルギー | 太陽放射、地球放射、吸収と反射など |
雲と降水 | 雲の分類、凝結核、積乱雲と降水メカニズム |
大気力学 | 地衡風、コリオリの力、気圧傾度力 |
気象現象 | 前線、温帯低気圧、気団、気圧配置 |
気候変動 | 気候区分、ENSO(エルニーニョ・ラニーニャ) |
気象業務法等の法規 | 気象業務の許可、災害対策、警報など |
2. 問題数と合格ライン
- 問題数:15問
- 時間:60分
- 合格基準:15問中11問以上(難易度によって調整あり)
3. よく出るテーマと頻出パターン
- エマグラムの読み取り(グラフ理解が重要)
- 気団と前線の種類
- 降水の過程:氷晶過程・暖かい雨過程
- 気象要素の鉛直分布(気温減率など)
- 太陽放射と地球放射のバランス
- 高気圧・低気圧の構造と風の向き
- 気象業務の法規や罰則
過去問を5年~10年分ほど見れば、いかに同じような問題を繰り返し出題しているかがわかり、「出る問題の形」を知ることができます。
4. おすすめ教材・参考書
書籍 | 備考 |
---|---|
らくらく突破気象予報士かんたん合格テキスト 学科一般知識編 | 筆者が買った一般知識のテキストはこれのみ。出版は比較的古いが、一般知識の内容はあまり変わるものではないので、十分この本一本で戦える。 |
一般気象学 | 気象予報士試験のバイブルと呼ばれる本であり、この本から試験が出題されることも多い。 内容が難しいので、初心者がいきなり手を出すと挫折しがちらしい。 |
5. 過去問の活用方法
- 過去10年分(15問✕2回✕10年=300問)程度の問題を繰り返し解く。
- わからない問題や、自信がないがたまたま正解した問題のみ繰り返し、すべて自信をもって正解できるようになるようにする。
- 当サイトでは、一般知識についても解説付きの過去問を掲載予定です。
6. まとめ
学科(一般知識)は、暗記というより理解すれば得点できる科目です。
細かい暗記がないので、あれ?どっちだったっけ?ということがないので、理解していれば安定した得点がとれる科目でもあります。
気象予報士の「き」では、過去問解説やテーマ別の理解をサポートする記事も随時追加していきます。
今後の学習にぜひご活用ください。