(1) 逆転層の解析

逆転層を探す問題です。通常は上層ほど気温が低くなります。上層ほど気温が高い層を逆転層といいます。エマグラム上では、右側ほど気温が高いので、グラフが右肩上がりの傾きとなっている層を探します。860hPaから850hPaにかけて、逆転層があることがわかります。よって下端は860hPaとなります。
(2) 逆転層と大気の安定性

970hPaから逆転層の下端の860hPaの成層状態についてです。970hPaから860hPaにおいては、気温のグラフの傾きは湿潤断熱線よりも寝ていて、乾燥断熱線よりも立っています。これは大気の気温減率が、湿潤断熱減率よりも大きく、乾燥断熱減率よりも小さいことを示しています。
湿潤断熱減率<気温減率<乾燥断熱減率の成層状態は条件付き不安定です。
理由についても上述のとおりまとめると
気層の気温減率が、乾燥断熱減率より小さく、湿潤断熱減率より大きいため。(35字)
(3) 持ち上げ凝結高度と平衡高度

970hPaの空気塊を持ち上げると、乾燥断熱線にそって気温が低下します。露点温度をとおる等飽和混合比線と交わるところで、空気塊は凝結ます。これが持ち上げ凝結高度で、その高度は950hPaです。それより上層は湿潤断熱線に沿って気温が低下します。このとき950hPa付近から上層では、周囲の温度よりも持ち上げた空気塊のほうが温度が高く軽いので、浮力を得て上昇します。しかし、855hPa付近で、持ち上げた空気塊よりも周囲の気温のほうが高くなり、浮力を得られなくなります。よって、浮力を得られなくなる高度は850hPaもしくは860hPaとなります。
このときにできる雲は何でしょうか?950hPa付近から凝結し、850hPa付近で浮力を得られなくなるので、雲底、雲頂ともに低層の雲となりますので、積雲、層雲、層積雲のいずれかです。積乱雲も低層雲ですが、雲頂高度は高層に達するので、積乱雲ではありません。
(2)より、成層状態は、条件付き不安定でしたので、対流が起こりやすい状況であることから、対流性の雲である積雲が正解です。層積雲も層状性ですが、積雲と似た対流性の要素を持つので別解となっています。




