
①前線付近の特徴として、風向のシアーがある、温度傾度が大きい、湿数が小さいということが上げられます。今回の前線の動きとしては、(1)より、前線が北上して通過しています。
上の図から、3:10ごろの変化を見ていきます。
風向については、それまで吹いていた前線の北側の東成分の風がなくなり、南風となっています。
気温については、(1)⑥で触れた前線の北側の暖気移流によりそれまで上昇していた気温の変化が、3:10ごろからは、変化がほとんどなくなっています。
湿数については、3時10分ごろに露点温度が最大となり、湿った空気となっていることがわかります。
これらをまとめますと、
露点温度がほぼ最大となり(気温の上昇は一旦止まり)、風向が南東から南に変わったため。
となります。
②シアーラインの通過時刻なので、まずは風向の変化がある時間帯について確認します。
青で示した5:30に、それまで南風だったものが、南西の風へと変化しています。
また、同じ時間帯に気温や露点温度も急激に下がり始めています。
よって、シアーラインの通過時刻は、5時30分で、その特徴は、
風向が南から南西へ変化し、気温、露点温度の低下が始まった。(29字)
③棒グラフは10分間降水量を表すので、1時間降水量の最大は、棒グラフ6本分の合計が最大になったときの値です。黄色で示した、5:10から6:10の6本分の棒グラフの合計は、
3.5+7.0+5.5+8.0+9.5+5.0=38.5となるため、1時間降水量の最大は38.5mmです。
時間帯の考え方として、5:10から6:10の降水量は、6時10分の前1時間降水量です。