第66回気象予報士試験 実技1 問1【過去問解説】

引用元:気象業務支援センター

(1) 日本付近の気象概況

引用元:気象業務支援センター
引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

①②NORTH 10 KTという表記から、10ノットの速さということがわかります。

③④13日9時は天気図上の時刻表記であるUTCでは、13日0時にあたります。13日0時の予報円の中心座標を読み取ると、北緯45°、東経151°となります。

引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

 

この予報円付近の緯度10°分の地図上での長さは36mmです。この緯度10°分の距離は600海里と決まっています。一方予報円の半径は地図上で約5mmなので、実際の半径は、

5mm/36mm×600海里≒83海里となります。

選択肢から最も近い85海里が正解です。

⑥低気圧の中心がその時間に予報円内に進む確率は70%と決まっています。

⑦[SW]は海上暴風警報です。

⑧WINDS 30 TO 55 KTという表記より、最大風速は55ノットです。

⑨雪マークが横に2つ並んでいるのは弱い雪、前1時間内に止み間なしです。

⑩8分雲量で雲量1の記号です、8分雲量の雲量1は、降水などがなければ快晴です。

引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

南側から乾燥した空気が入っているものの、低気圧の北側はまだまだ雲頂高度が高いさまが見て取れますので最盛期と言えます。

⑫これは筋状雲です。冬型の気圧配置で寒気が海上に吹き込んだときによく見られます。

(2) 前線の作図

引用元:気象業務支援センター
引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

まず図1から地上低気圧の中心位置を落とし込みます。また、6℃の等温線が等温線集中帯の南端付近となるので、ここに前線を解析します。この6℃の等温線ですが、低気圧中心の位置から離れており、等温線がくさび形に低気圧中心に向かうような配置なので、この低気圧は閉塞していると考えます。また、閉塞前線の南西側は、北東側に比べて、等温線が込み入っており、寒気が強いことがわかります。

よって閉塞前線の南西側の空気が、北東側の空気の下に潜り込む寒冷型閉塞前線となりますので、閉塞前線は寒冷前線と接続するような「入」の形となります。

引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

衛星画像と合わせてみても雲域と前線が対応していることがわかります。

引用元:気象業務支援センター

地上の等圧線の谷を通すように微調整をすると上記のように前線を作図することができます。

(3)  大気の鉛直構造

引用元:気象業務支援センター
引用元:気象業務支援センター
引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

①②600hPaから650hPaに逆転層があります。

③空気塊の湿潤断熱時に、相当温位の変化はありません。湿潤断熱減率に等しい成層ということは、相当温位が等しい成層ということになります。

④相当温位が等しい場合、空気塊がよく混合した状態であることを表します。上昇下降に伴う温度変化の影響しか受けていないことを表しています。

⑤輪島と延吉の950hPaの気温はそれぞれ、-5℃と-20℃であり、その差は15℃です。

引用元:気象業務支援センター(一部加筆)

露点温度の破線がどの値の等飽和混合比線上にあるかで見極めます。輪島の950hPaでは、露点温度の破線は、2g/kgと3g/kgの等飽和混合比線のだいたい真ん中ぐらいの位置となりますので、このときの混合比はおよそ2.5g/kgとなります。

同様に延吉では0.5g/kgとなるので、その差は約2.0g/kgです。

⑦⑧気団変質の記述です。寒気が比較的暖かい海上を通るときに顕熱潜熱が供給されます。

⑨下層が暖かくなるので、大気の安定度は低下します。

⑩大気の安定が悪くなると対流が発生します。

⑪対流している部分の話ですから、これまでの流れから対流混合層となります。