(1) 前線面の勾配
前線面といえば等温線集中帯もしくは等相当温位線集中帯の暖気側の境界となります。

850hPaの等相当温位線集中帯の南縁(暖気側境界)が北緯41°付近で線分ABと交差しています。

断面図においても、850hPaの高度の北緯41°付近に等相当温位線集中帯の暖気側境界があります。
この境界を前線面とすると、800hPaでは北緯42.0°、900hPaでは北緯40.5°となります。
次に傾きについてです。1/Fは前線面の傾きの鉛直距離/水平距離としてもとめられます。800hPaの前線面と900hPaの前線面の鉛直方向の距離は、問題文にあるとおり1kmです。水平方向の距離は、緯度1.5°なので、緯度1°あたり111kmということを利用すると、167kmとなります。1/F=1/167となり、F=167となります。50の倍数で答えると150です。
(2) 対流雲域の解析


衛星画像の破線で囲まれた対流雲域を、700hPaの高層天気図に落とし込んでいます。対流雲域なので、当然上昇流域となっています。
②

矢印で示された対流雲域より南側では、高度が低いほど相当温位が高く、上方に向かって低くなる成層状態です。これは対流不安定といいます。
③上の図のとおり北緯37.5°では、地上から上空に向かって相当温位が低くなっていますが、760hPa付近からは上方に向かって相当温位が低くなっています。よって、北緯37.5°における対流不安定な層の上端は、50hPa刻みでは750hPaです。
④答えは不安定です。この対流不安定な状態では、まだ不安定が顕在化していない状態でした。高相当温位の湿った空気塊が持ち上げられ、凝結し潜熱を放出したため、周囲の空気より温度が高くなり、不安定となったのです。
⑤シアーライン付近で上昇流の要因となるのは、風の収束です。
⑥矢印で示された対流雲域の900hPa付近では周囲より相当温位が高いことがわかります。
⑦⑧湿った空気が対流により空気がよく混合されると、気温の成層状態は湿潤断熱減率とほぼ等しくなり、相当温位が鉛直方向にほぼ一定となります。
(3) 対流雲域と相当温位
前の問題から対流雲域付近と北緯40°付近には対流がよく起きているところがあり、その高さの上端は、対流雲域付近のほうが北緯40°付近よりも高いということがわかりました。それを踏まえて鉛直流の断面図を見てみます。

鉛直流の断面図からも、対流雲域付近と北緯40°付近で上昇流が広がっていることがわかります。ただし、対流雲域付近では全層で上昇流となっていますが、北緯40°付近では700hPa付近を境にそれより上空では下降流となっています。よってこれをまとめますと、
対流雲域付近は全層で上昇流となっているが、北緯40°付近は700hPa付近から上空で下降流となっている。(52字)




