①乾燥空気の流れについて、水蒸気画像の明域または暗域の位置に着目するとありますが、着目するのは暗域です。水蒸気画像では、中上層が湿潤であれば白く、乾燥していれば暗く写るようになっていますので、乾燥空気は暗域の位置に対応しています。
図8を見ると、暗域は黄海付近から東経120°付近を南下しそこから回り込むように平島の西側を通って、朝鮮半島付近の渦状の雲の方に向かっています。この状況を問題文にの指示通りに、乾燥空気と暗域の関係や、乾燥空気の渦状の雲や平島付近との位置関係をまとめると、
・乾燥空気(=暗域)が平島の西側の中上層に回り込んでいること
・乾燥空気(=暗域)が渦状の雲の南側に回り込んでいること
が言えますので、
渦状の雲の南側に暗域が回り込み、平島の西側の上中層に乾燥空気が流れ込んでいる。(39字)
②
まず平島付近の相当温位の分布の特徴についてです。平島付近のすぐ西側にWで示しされた相当温位の極大点があります。そこには、太い等相当温位線の330Kの中にもう一本細い等相当温位線があるので333K以上の領域です。
分布の特徴を述べる問題では、高い低いの他に、傾度について言及させられる場合が多いので、傾度についてなにか言えないか見てみます。
333K以上の領域の西側は等相当温位線が混んでおり、相当温位傾度が大きく、その西側は相当温位が比較的小さくなっているのがわかります。
これらを平島との位置関係に注意し、相当温位の値333Kに言及して、50字にまとめると、
平島のすぐ西に333K以上の高相当温位域が南南西~北北東にのび、その西側で等相当温位線が混んでいる。(50字)
次に、風向の特徴です。平島付近とその東側(青い領域)では南から南南西の風、平島の西側(赤い領域)では、おおよそ南西風となっています。平島付近にシアーラインがあり、風が収束しているのがわかります。風向を示しながらまとめると
平島付近では南~南南西の風、その西側では南西の風で、収束がみられる。(33字)
平島付近では、中上層は乾燥空気が流れ込み、下層では高相当温位でなおかつ風が収束している状態であることがわかり、なんとなく全体の流れが見えてきましたね。