①
結論を言いますとシアーラインは上図のようになりますが、風に注目すると、南よりの風速が大きめの地点と風速が小さい地点に分断することができ、気温に注目するとおおよそ10℃以上の高温域と10℃未満の低温域に分断することができますので、その境界を意識しながらシアーラインをかいてください。
②シアーラインの西側と東側のについて、①のように風速と気温に言及してまとめると
シアーラインの西側は風が弱く相対的に低温であり、東側は南よりの風で相対的に高温である。(43字)
③
総観スケールによる温暖前線は北日本に解析されています。一方で局地解析のシアーラインは関東地方にあります。ここで(3)にて東京、石廊崎、御前崎については8日21時の時点で温暖前線が通過していないことから、実際の温暖前線は、総観スケールによる予想の温暖前線よりも進行が遅く、局地解析のシアーラインに対応することが読み取れます。それでは、なぜ温暖前線の進行が予想よりも遅いのでしょうか?局地解析のシアーラインの特徴を踏まえて考えると、シアーラインの西側は低温となっていました。この寒気層が温暖前線の北上を妨げているものと考えられます。前線は寒気と暖気のぶつかり合いであり、その力が拮抗していればなかなか移動できないものです。
これらをまとめると、関東地方に見られるシアーラインは、地上付近の寒気層によって北上が妨げられている温暖前線である。(47字)