第54回実技2 問1(1)

①鹿児島の南西の方向に台風があります。

②地図上で、鹿児島から台風中心までの距離を測ると約10mmであることがわかります。

また、北緯30°から40°の地図上での距離は40mmであることから、鹿児島から台風中心までの実際の距離は緯度10°の実際の距離の1/4の距離となります。

緯度10°は1111kmなので、1111/4=277.75km

問題の指示通り、10の倍数で答えると280km。

③④20ktの速さで北東に進んでいます。

⑤1kt は1時間あたり1NM(約1.85km)進む速さです。よって1kt=1.85km/hであるので、この台風は20kt=37km/hで北東に進んでいます。現在(24日21時)の台風の中心は鹿児島の南西280kmの位置にあることから、280/37=7.57となり、7.57≒8時間後の25日5時ごろに鹿児島に最も近づくことがわかります。

⑥等圧線は4hPaごとに引かれています。沿海州の高気圧の1020hPaの等圧線から5本目であり、台風で気圧が低い部分であるので、1000hPaとなります。また、20hPaごとに太線となるので、そのルールとも矛盾しません。

⑦この等圧線の台風中心からの地図上の距離は12mmです。一方で②でも測りましたが、北緯30°から40°の地図上での距離は40mmです。緯度10°の実際の距離は海里で表すと600NMですので、等圧線と台風中心の距離は600NM×12mm/40mm=180NMとなります。

⑧前問の⑤でも触れましたが、1kt=1.85km/hです。秒速に直すと、

1.85km/h÷3600s=0.51m/sとなります。

つまり問題文の風速15m/sはおおよそ30ktですので、図の下部の英語で書かれた30kt以上の区域について考えればよいわけです。南東側で210NM、反対(北西)側で150NMとなっているので、北西側のほうが風速15m/s以上の強風域は狭いです。

1020hPaです。

⑩北側の気圧の高い部分が、北から張り出しているので気圧の尾根です。

⑪南北の気圧の高い部分に挟まれ、気圧が低い領域になっています。ただし閉じた等圧線で表せられるような低圧部ではなく、高いピークと高いピークの間の低い部分といった感じです。このような山と山の間の低い部分、あるいは、ふたこぶラクダのコブの間のイメージのような低い部分を鞍部といいます。

⑫東西の等圧線が1008hPaなので、この部分は1010hPaより低いです。1008hPaよりは高いです。