第54回実技1 問4(2)

上下の層に比べて比較的受信強度の強い層ですが、2.4km付近でやや濃いめのオレンジ色が目立ち、受信強度が強く、ブライトバンドが解析されています。

また、このときの降水粒子の形態の特徴に関しては、学科の復習となります。大きい降水粒子は電波を反射しやすいため、反射波の受信強度は大きくなります。また、氷よりも水のほうが反射しやすい特徴をもっています。ブライトバンドが解析されている層では、比較的大きい降水粒子である切片の表面が融解し、水に覆われることで上下の層に比べて電波を反射しやすく、観測される電波強度が大きくなります。つまり、ブライトバンドは、上層の氷点下の空気中の氷粒子が、落下中していく際に、下層の0℃付近の空気によって、融解し始めている層となります。

よって、0℃層付近で、雪片が融解しながら落下している。(23字)